The last call.

フィリピン人ってのは家族のつながりがスゲエ強いんですよ。
たまにドキッとするような話を聞かされることがあります


以前よく知っていた子から夜中に電話があり、「涙が出て止まらない。わかんないけど涙が出るよ。」と言われて”何事だろう?”と思っていたら、翌日になってその理由がわかりました。
彼女のお姉さんがその時間に亡くなっていたんです。

そんなフィリピン人が持つ家族の絆話でも、オイラがひときわ驚いた話をお話します。


ある日曜日の夜、上の話と同じ女の子から電話で「新しい女の子がお店に入ったよ。アナタの友達に紹介するからお店においで。」と言われて、GFがいない暇な友人を伴い店に行きました。
紹介してくれたのは、確かに店に来て一週間くらいの新人ですが、かなりぶっさいくな子で…
友人には悪いことをしちゃいました。



明けて翌日、月曜日の夕方近くに彼女から電話がありました。
「ちょっと怖い話があるから、こっちまで来てよ。」と言われ彼女のマンション下で待ち合わせ、話を聞くために近くの公園まで。
ベンチに腰かけどんな話かを聞くことに。

「何だよ?怖い話って?」
「昨日店に来てついたぶっさいくな子覚えてるよね?」(おいおい、俺の友人に紹介しておいてぶっさいくとは失礼だな。)
「うん。」
「あの子フィリピンに子供が二人いるんだよね。」
ええ???それは怖い話しだっ!
「そうじゃない、もっと怖い話!」

はいはい、聞きましょう。。

彼女 フィリピンでは二人の子持ちで、上が9歳・下の子は7歳、二人とも男の子。子供たちを養うために日本に来ている典型的な出稼ぎタイプ。
昨日の夜、ちょうどおいらたちの席についているとき彼女の携帯に着信が。営業時間中で騒がしい店内を避けて、携帯片手にトイレに駆け込んだ。時間は12時ごろだったかなぁ。確かに急いで携帯片手にトイレに走っていく彼女の姿を覚えている。

「あのあと、あの子の元気がなかったんでどうしたか聞いたのよ。そしたら、"今はオカクサンいるから後で話す"って。でも、その後もホントに元気ないんだもん。心配するよね。
仕事が終わってからナニがあったのかを聞いたら、電話は下の子供からだったんだって。

"ママ、次の土曜日は僕の誕生日だよ。フィリピンに帰って来てくれる?"って言われたんだけど、CW(注)だからどう考えても普通の理由じゃ帰国なんてとても無理。ましてや 来たばかりだから…
彼女はお金を送ることを約束して言い聞かせたんだって。だけどね…


"ママ、次の土曜日にどうしても会いたいよ…"って言葉を最後に電話が切れちゃったんだ。
彼女"子供のことが心配だ"ってとても気にしていたんだよね。

でね、今日の朝あの子のお母さん(子供のおばあちゃんだね)から電話で"あなたの次男が土曜日の夕方 川に落ちてね、昨日の夜やっと遺体が見つかったんだよ。早く何とかして戻ってきなさい。"って連絡があったの。
もちろんそんな話は信じられなくて"だってゆうべ電話で…"

やっぱり、子供が死んだのは事実だったんだ。彼女は今プロモータ・お店に連絡を取って、色々帰るための手続きをとってるんだよ。
でも、考えてみるとおかしいんだよね。だって、そんな小さな子供が夜中に遠い日本にいる母親の携帯電話に国際通話してくるなんて、どう考えても出来るわけ無いじゃない。」

そんな話を聞かされて、さすがにビビりました。でも、もっと驚いたのは後日です。

フィリピンでは火葬ではなく土葬のため内臓などを取り除きなんやかやで葬儀に一週間ほどかかるそうです。
彼女はビザやら何やらの手続きで葬式の最後の日にギリギリ間に合いました。
奇しくも、彼女が自宅に戻ったのは土曜日でした。


"ママ、次の土曜日は僕の誕生日だよ。フィリピンに帰って来てくれる?"



注*CWとはContruct Workerの略。日本に芸能人として働きに来る為、一定のレッスンとオーディションを受け芸能人としてのビザを取得、半年間の契約で出稼ぎに来ているフィリピン人は主にこれである。 

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